Ubuntuでは、PDFに標準対応しています。
pdfファイルをダブルクリックすれば、ドキュメント・ビュアが起動し、どんなに大きなファイルでも素早く開いて、軽快に文書を参照できます。
アプリケーションからのPDF出力にも対応。印刷命令をかけるときにpdfファイルへの出力を指定できますので、印刷機能がついたアプリケーションの全てからpdfへの出力が可能となります。
「仕事にUbuntu」、今回の特集では、仕事でUbuntuを利用していくにあたって、pdfファイルを活用していく方法について見ていきたいと思います。
第一回目は、UbuntuでPDFファイルへの出力を行い、iPhoneにファイルを受け渡しして、外出時に活用する方法です。
今回は次のような構成でお届けいたします。
(1)純正のAdobe Readerを導入し、高機能なPDF表示を可能に
(2)WebページをPDF出力し、紙への印刷のムダを減らす
(3)PDFファイルをiPhoneに転送する。
(4)プレゼンファイル、説明資料をPDF化し、iPhoneで持ち歩く。
(5)iPhoneの高機能PDFビュア「Good Reader」とUbuntuを連携させる
(1)純正のAdobe Readerを導入し、高機能なPDF表示を可能に
標準の「ドキュメント・ビュア」は軽量なアプリケーションのため、数ページのpdfファイルであれば、瞬時に起動して文書を参照でき、とても便利です。
しかし、マニュアルなど、ページ数の多い文書の場合、しおり機能や、目次機能があった方が便利です。
Adobe Readerであれば、これらに対応していますので、ぜひインストールしておきましょう。
■Adobe Readerダウンロードページ(バージョン選択ページ)
http://get.adobe.com/jp/reader/otherversions/
上記URLにアクセスし、オペレーティングシステムの選択リストから、「Linux -x86(.deb)」を選択します。(Ubuntu通常版の場合)
(2)WebページをPDF出力し、紙への印刷のムダを減らす
初めて訪れる場所に出かける際に、外出先の地図を印刷し、持参するというのがオフィスでよく見受けられる風景ですが、環境、コスト、手間を考えると一工夫したいものです。
Googleマップで場所を調べて、ケータイにメールで送ったり、ナビタイムで調べたり、携帯電話でもペーパレスが図れますが、UbuntuでGoogleマップで調べた地図をPDF出力し、iPhoneに転送して参照することで、紙のムダを減らす事はもちろん、通信費の節約にもつながります。
iPhoneの場合、指を使ったズームイン/アウトにより地図の拡大/縮小が瞬時に行えて便利です。
まずは、地図のPDF化です。
FirefoxでGoogleマップで場所を検索したら、地図を拡大/縮小し、ドラッグで表示させるエリアを調整しておきます。
Firefoxの「ファイル(F)」>「印刷プレビュー(V)」を選びます。
問題なければ、左上の「印刷(P)」をクリック。
「ファイルに出力する」を選んで、「名前(N):」に保存するファイル名を入力。
「出力の形式(O):」でPDFを選択。
「フォルダの中に保存(S):」で出力先を選びます。「印刷(P)」をクリック。
以上の手順で、指定した場所にPDFファイルが変換されて保存されます。
このようにして、印刷メニューを持つアプリケーションの全てでPDFファイルへの出力が可能となっています。
PDFを活用することで、紙の量が大幅に減らせられるのではないでしょうか。
(3)PDFファイルをiPhoneに転送する
ファイルをiPhoneに転送するアプリケーションはたくさんありますが、無料で使いやすいものとして、オススメなのが「Files lite」。無線LAN経由で、ファイルの受け渡しが可能です。
無料版はiPhone内に200MBまで保存可能という制限がありますが、有料版へのアップグレードにより制限を外せます。
Files liteを起動するとiPhoneがWebDAVサーバとして機能します。
Ubuntu側でFirefoxで、表示されるアドレスにアクセスします。
iPhoneに転送したいファイルを画面で選びアップロードします。
転送されたpdfファイルは、iPhone側では、標準搭載のビュアで即座に開けます。
↑全体表示では、こんなに細かいにもかかわらず、ズームすると、↓のように、拡大表示を行えます。
地図のスクロールも、ネットにつながった状態よりも格段に早く、瞬時に行えるのが便利です。
このようにペラモノであれば、標準のアプリ+無料アプリでも、とても快適に参照することができます。
マニュアルのようにページ数が多いものの場合でも、このiPhone標準のビュアでも表示は可能ですが、検索機能、しおり機能、ページ指定などの機能があった方が便利です。次にページ量が多いものについて見ていきましょう。
(4)プレゼンファイル、説明資料をPDF化し、iPhoneで持ち歩く。
ネットから入手した資料などをpdf化し、iPhoneに転送しておいて、移動中に勉強/学習できるようにしておく事でムダな通信費を防いだり、3GネットワークでWebブラウジングをするイライラも解消できます。
たとえば、総務省が毎年発行しWebで公開している通信白書など、官公庁系の資料の多くがpdf形式で配布されています。また、家電製品などのマニュアルも、pdf形式で配布されるようになっています。
さらには、打ち合わせ時にあらかじめ資料をpdfで用意しておき、少人数であれば、さっと出して見せる、ということも不可能ではありませんし、Composite AV Cableを用いてプロジェクタと接続すれば、iPhoneでプレゼンテーションを行うことも不可能ではありません。
さて、特にプレゼンテーションでよく見受けられる失敗として、持ち込みPCではなく、プレゼン共用PCにpptファイルを入れた時に、プレゼンファイル中で用いているフォントが共用マシンに入っていないためにレイアウトが崩れてしまう事があります。
事前に予稿集の作成用に送付しておく場合にも同様な事が起こりえます。
そんな場合に備えて、元ファイルと併せて、PDFファイルも一緒に用意しておくといいでしょう。
OpenOfficeのプレゼンソフトImpressの場合もPDF出力に対応していますので、iPhoneで利用する場合にはPDF化しておきましょう。
「ファイル(F)」>「PDFとしてエクスポート」でPDFに出力が可能です。
なお、ファイル容量を抑えたい場合、オプションで、画像の品質を下げる事で対応可能です。
特に、画像が多いプレゼンの場合、「画像の解像度を下げる(R)」で、150 DPIや75 DPIなどに下げることで大幅に削減させることも可能です。
(5)iPhoneの高機能PDFビュア「Good Reader」とUbuntuを連携させる
打ち合わせ資料としてiPhoneで資料を即座に見せられるようにしておくならば、ページ送りが素早く行え、ブックマーク、指定ページへの移動が行えるPDFビュアが便利です。
このアプリも前述の「Files lite」同様、WebDAVサーバ機能により、無線LAN経由でファイルの受け渡しが可能です。
画面に表示されるIPアドレス、またはBonjourアドレスを用いてiPhoneにアクセス。
転送したいファイルを選択し、「Upload selected file」ボタンをクリックしてファイルを転送します。
もしくは、USBケーブル接続し、通常ならば内蔵カメラで撮影した画像が保存される「DCIM」フォルダの配下にフォルダを作り、その中にpdfファイルを転送することで、Good Readerで参照することが可能となります。
この転送をUbuntuで行うには、次に記載している「iFuse」を用いる事で可能となります。
UbuntuデスクトップにiPhoneをケーブル接続でマウントさせる「iFuse」
ドラッグ&ドロップでファイルコピーができますし、転送時間も大幅に短くて済みます。
無線LAN経由でWebDAV方式により転送したファイルは、「My Documents」に、USBケーブル接続により「iFuse」を用いて転送したファイルは、「USB Folders」の中に格納されます。
画面を指で押さえる位置によりナビゲーションが直感的に行えます。詳細は、Good Readerのヘルプで確認ができます。
中央部分を押さえると、メニューの表示/非表示を切り替えられます。


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